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2012年1月に真珠腫性中耳炎(しんじゅしゅせいちゅうじえん)と診断されました。闘病記というか、覚え書きというか、そのような日記です。 50代の主婦、夫と大学生の娘が二人います。
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さて、いよいよ京大病院での診察の日。

保険証と紹介状とCTの入ったCDを持って。
我が家からは京阪電車1本で行ける、とても交通の便が良いところにあります。
数十年前の学生時代、この界隈は自転車でよく走っていたので、地理的にも不安はありません。
でも、大きな病気と闘っている患者さんばかりだと思うと、正直気が重くなります。
大学病院にかかるのは、初めてだし、少し緊張。。。

ところが、受付を済ませたあたりから、感動の連続。

まずは、呼び出し機を渡されました。小さなモニタに、診察室の前で待ってください、などの指示が表記されるので、この電波の圏内にいれば良いというわけです。
しかも、耳鼻科の外来がある3回近くには、明るい図書スペースもあるので、のんびり待つ事ができました。これだけでも、気分が違うわ。

そして呼び出し機に呼ばれ診察室に入ると、先生〜!
それまで2度しかあっていないのに、なんかとてもほっとしました。

診察室は、細い廊下を挟んで沢山の個室になっています。先生の後ろは他の診察室とつながる廊下みたいになっていて、基本的には看護士さんはついていませんが、声をかければ誰かが来るという雰囲気です。合理的なこのシステムにも感動。

手術のスケジュールも見てくださり、今からだときっと5月ですね、とのこと。

精密な聴力検査を受け、次回は執刀してくださる先生の診察。予約をとって診察終了。

会計の列にならび、書類を出して待つのですが、ここでも呼び出し機が知らせてくれます。
なんと、金額まで表示されていて、お金を払うのも、窓口と支払機が選べます。
すごいわ〜と関心しながら、帰りました。
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夫と病院に行き、一緒に先生のお話を聞きました。

京大病院の手術は、こういう進行の遅い病気の場合は2〜3ヶ月の順番待ちだということ。
まずは紹介状をもって診察に行ってください、と予約をとってくれました。
連携のある病院だとはいえ、予約までとれることに驚き。

さらに、紹介状は私宛ですけど、と。
その先生は、京大病院から月に2回だけこの病院にきているのだそうです。

へ〜、そんな事があるんですか、と言ったら、「いや、手術は私の先生が執刀しますから、大丈夫です」
いやいや、先生を信用してない訳じゃないです。

私もだんだん落ち着いてきました。
やっと京大病院でうまく行かなかったら、それは諦めよう、ケセラセラの気分になってきました。
夫は、結構ショックを受けている様子でした。
やはり検索を重ね、病気を理解し、ぜひ紹介してくださる京大病院にお世話になろう、と言ってくれました。

長女は案外冷静で「世の中にはいろんな状況を抱えた人が、きちんと暮らしているから、お母さんの耳がどうなっても、みんなでがんばりましょう」と、あっさり模範解答のような返事が返ってきました。

次女は、「少しくらい聞こえんほうがいいかもね!」と明るく笑い飛ばしてくれました。

そして多分一番心配をかけたのは、私の母です。
戦前に中耳炎で左耳の手術を三度も受けた経験者です。抗生物質が無い時代、中耳炎にかかれば鼓膜に穴をあけ、それでも治らなければ手術という時代だったそうです。
小学校三年の娘の手術を心配した母の父、つまり私の祖父は願掛けにタバコをやめたのだそうです。

私が耳鼻科に通う度、これは遺伝だからと言っていた母でした。
家に帰ると、まずコンピュータの前に座り、検索。そして検索。

頭の中では、数年前に真珠腫と診断しながらそれまでと同じ治療を繰り返した先生や、真珠腫とさえ言わなかった先生へのうらみが膨らみます。

そうこうしているうちに見つけたのが、「真珠腫の輪」というサイトでした。
そこで初めて、先天性の真珠腫があると知りました。
わずか2才とか3才とかでこの病気になり闘病を続けている子ども達や、子ども達をささえているご家族の存在を知り、なんだか恥ずかしくなりました。

最初に真珠腫と言われた時に、どうしてきちんと対応しなかったんだろう。
他の病院にいくという選択肢は私の中にあったはずなのです。

そうこうしているうちに、少しずつ落ち着いてきました。
まずは、夫と一緒に先生の話をよく聞こうと思います。
鼻がきかなくなって、この総合病院にいってみたのですが、これまでの耳鼻科通いについて聞かれて、耳もみてみましょう、ということになりました。

見た途端に、「真珠腫の疑いがありますので、CTを撮って来てください」。
総合病院の強さはここにあります。廊下の向こうにいけば、数分後にはCTが撮れるんだ、とびっくり。

というのも、開業医にかかっていた時には、先生が「この症状が長引けば、CTを撮りにいかなあかんかもしれんねえ、紹介状を書いて他の病院に行って来てもらって、結果を持って来てもらわなあかん」と暗い顔で話をされたからです。

そして再び数分後、CTの結果を見ながら先生のお話を聞きました。

左耳は、数年かけて進行している真珠腫である。
真珠腫とは、悪性の腫瘍ではないし進行は遅いが、手術以外に完治の方法はない。
骨を溶かして進行するので、顔面神経や味覚神経がマヒしたり、ひどい時には脳との境の骨を溶かす。
手術はこの病院ではできないので、京大病院を紹介してくれる。
入院は一週間ほど。
一年後にもう一度手術をしなければならない。
最初の手術では真珠腫を取り除くだけなので聴力が落ちる、来年その部分の骨を再生し、聴力を改善する手術を受ける。

というような概要。

とりあえず2週間後の予約をとって、その時には夫と同行するということにしました。
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